機械語において、インクリメント命令とは、最も単純化した場合、あるプロセッサレジスタ(以降、レジスタ)の値に1を加算する命令のことです。
通常、加算命令と比較して、インクリメント命令の方が高速に動作するものとして扱います。これは、インクリメント命令は1ワードで、加算命令は2ワード必要な場合があるためです。
インクリメント命令では、少なくとも以下の一つのオペランドを指定します。
・レジスタAを指定するオペランド
機械語の命令の実行を基礎として、インクリメント命令は、以下のように実行されます。
1. 「レジスタAを指定するオペランド」を制御信号として、レジスタAの値が加算器に入力される。(詳細は、レジスタの指定を参照)
2. 1が加算器に入力される。
3. 加算結果がデータバスに出力される。
4. 「レジスタAを指定するオペランド」を制御信号として、レジスタAの書き換えが有効にされる。
5. クロックの立ち上がりエッジでレジスタAにデータバスの値が書き込まれる。