一様な電場とは、無限に広い平面に同じ電気量を持った電荷を均一に分布させた際に生じる電場のことです。
一様な電場は、以下のように、電荷平面のどの点においても電場の向きが同じで、電場の強さも同じです。電荷平面から任意の距離離れたどの点においても、電場の向きと強さは変わりません。
上記の電荷平面からは、以下のように下側にも一様な電場が形成されます。
一様な電場を形成する電荷平面から平行に任意の距離離れた平面において、どの点も電荷平面から受けるクーロン力が同じなので電場の向きと強さが同じになります。
電場の向きが電荷平面と垂直になるのは、クーロン力の水平成分が打ち消されるためです。例えば、以下は、任意の点におけるクーロン力の一部を描いたものです。
上記のすべてのクーロン力を足し合わせると、垂直成分のみ残ることが分かります。
また、電荷平面からの距離が変化すると、以下のようにクーロン力が変化するため、クーロン力の垂直成分の合力は変化しません。以下は、10個のクーロン力しか描いていないため、合力が一定ではないように見えますが、無限個に広げると、一定になります。
電荷平面が有端である場合、端での電場は以下のようになります。
端から離れるほど、一様な電場に近づきます。
一様な電場の強さE [___N/C__]は、面積S [___m__^[2]]]当たりの電荷平面にQ [___C__]の電荷が分布している場合、クーロン定数をkとすると、以下になります。
E=2πkQ/S
一様な電場を形成する電荷平面上の一部の面積S [___m__^[2]]]にQ [___C__]の電荷が分布していたとします。
このとき、面積Sの平面の上面と下面からは、合計4πkQ本の電気力線が出ます。よって、上面だけだと、半分の2πkQ本の電気力線が出ます。
1 ___m__^[2]]当たりの電気力線の数を求めれば、電場の強さが分かるため、電場の強さは、2πkQ/S[___N/C__]になります。