電力量とは、電流が電気回路にする仕事のことです。
適当な電気回路にt秒間、電流I [___A__]が流れて、その間の電圧降下が常にV [___V__]だった場合、その電気回路に電流がした仕事W [___J__]は、以下になります。
W=IVt
このWが電力量です。電力量の単位は、ワット時(Wh)です。1 ___W__=1 ___J/s__なので、1 ___Wh__=1 ___J/s__×3600 ___s__=3600 ___J__となります。
なお、電気回路に流れる電流が一定ではない場合は、任意の時刻tのIVをP(t)の関数で置くと、P(t)を定積分したものが電力量です。
例えば、以下のように、電圧V [___V__]の電源に接続された電気回路があったとします。
この場合、電気回路に電流を流すと、Vの電圧降下が発生します。このとき、電気回路に電気量q [___C__]の自由電子が流れたとすれば、電源が電気回路にした仕事は、電圧と仕事の関係より、qV [___J__]となります。
この電気量qがt秒間で電気回路を流れた場合、電流I=q/tと置けます。この式を変形して、q=Itを得ます。これをqVに代入すると、IVtとなります。
このIVtが電源がt秒間の間に、電気回路にした仕事であり、電流が電気回路にした仕事でもあります。
よって、適当な電気回路に電流Iがt秒間流れて、その間の電圧降下が常にVだった場合、その電気回路に電流がした仕事は、IVtとなります。