ベクトル

Lv1

ベクトルとは、大きさとその大きさの方向の情報を持った概念のことです。

例えば、以下は、xyの2次元空間上のベクトルです。

また、ベクトルは、大きさと方向の情報しか持たないため、位置情報を持ちません。なので、お互いに並行関係にある以下の二つのベクトルは、全く同じベクトルを意味しています。

以降の目次

  • ベクトルを表す記号
  • ベクトルの成分
  • ベクトルの向きを逆方向にする
  • ベクトル同士の足し算
  • ベクトル同士の引き算
  • 応用例

ベクトルを表す記号

ベクトルを表す記号は、主に以下の2つの方法があります。

1. 小文字のアルファベットの上に矢印を付ける

例えば、のようにベクトルを表します。

2. 小文字で太字のアルファベット

例えば、aのようにベクトルを表します。ただし、手書きの場合は、太字を使うことができないため、矢印を付ける方法が一般的です。

コグニカルでは、視認性が良いため、2の方法を使用します。

ベクトルの成分

ベクトルの成分とは、ベクトルの大きさと方向を決定付ける数値のことです。

2次元空間上のベクトルは、x成分とy成分の2つの数値で表現できます。例えば、x成分が2、y成分が3であるベクトルaは、(2, 3)と表現します。

以下は、このベクトルaを2次元空間上で表現したものです。

aを並行移動して、aの始点が座標の原点でなくなったとしてもa=(2, 3)となります。前述したようにベクトルは、位置情報を持たないためです。なので、(2, 3)の2や3は、座標ではなく、成分と呼ばれます。

ベクトルの向きを逆方向にする

ベクトルに1を掛けると、ベクトルの向きを逆方向にすることができます。例えば、a=(2, 3)1を掛けると、a=(2, 3)になります。

ベクトル同士の足し算

例えば、以下の二つのベクトルを足したい場合は、

bを以下のように平行移動させて、

aの始点からbの終点に矢印を引いたものがベクトルa+bになります。

上記のベクトルの足し算を式で書くと以下になります。

a=(2, 6)

b=(5, 3)

a+b=(2+5, 6+3)=(7, 9)

ベクトル同士の引き算

例えば、以下のaからbを引きたい場合は、

b1を掛けて、

abを足します。

上記のベクトルの引き算を式で書くと以下になります。

a=(2, 6)

b=(5, 3)

ab=(25, 63)=(3, 3)

なお、上記のベクトルの引き算は、結果的に以下のようにbの先端からaの先端に矢印を引くのと同じです。

応用例

・位置ベクトル

・ベクトル場

・列ベクトル

・ベクトル量

・行ベクトル

・n次元ベクトル

・線形結合

・ベクトルのスカラー倍

・実ベクトル

・ベクトル空間

・複素ベクトル

・勾配(数学)

・ソフトマックス関数

(ツリー構造の役割)
理解に必要な知識をツリー構造で整理しています。知識のレベルは、ツリー構造を構成する知識の数です。ツリー構造を辿り、足りない知識の理解を深めることで効率的に学習を行えます。

(レベルの高い知識)
レベルの高い知識ほど基礎知識が多いため、理解に時間がかかります。しかし、どんなにレベルの高い知識でも基礎知識さえ理解すれば簡単に理解できるようになります。
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