適当な電気量が溜まっているコンデンサーを使った以下のLC回路があったとします。
このとき、以下のように、回路を閉じたとします。
すると、インダクタやコンデンサーの両端の電圧や回路に流れる電流は、以下のように固有振動します。
導線に電気抵抗がないと仮定すると、永久に固有振動します。一方、導線に電気抵抗があれば、以下のように、固有振動は減衰します。
適当な電気量が溜まっているコンデンサーを使った以下のLC回路があったとします。
このとき、コンデンサーが蓄えているエネルギーは、静電容量をC [___F__]、コンデンサーの両端の電圧をV [___V__]とすると、1/2CV^[ 2]] [___J__]です。
続いて、以下のように、回路を閉じると、インダクタの両端にコンデンサーの電圧が加わり、インダクタに電流が流れようとします。なお、自己誘導の影響でインダクタに流れる電流は0Aから徐々に増えます。
このとき、インダクタが蓄えるエネルギーは、自己インダクタンスをL [___H__]、電流をI [___A__]とすると、1/2LI^[ 2]] [___J__]になります。
そして、コンデンサーが電荷を放出し尽くして、コンデンサーの電気量が0になると、最初にコンデンサーに蓄えられていたエネルギーはすべて、インダクタが蓄えるエネルギーとなります。よって、このとき、インダクタに最大の電流が流れます。
続いて、自己誘導の影響でインダクタに流れる電流は、最大から徐々に0に近づくため、最初とは逆向きの極性でコンデンサーに電荷が溜まります。
そして、インダクタに流れる電流が0になると、インダクタが蓄えるエネルギーは0となり、コンデンサーが蓄えるエネルギーは、最初にコンデンサーに蓄えられていたエネルギーと同じになります。
続いて、コンデンサーの両端の電圧が最初とは反転したので、インダクタには逆向きの電流が流れます。
ここから先の動作は、反転するだけで先ほどと同じです。この反転動作が終わると、最初に回路を閉じたときと同じ状態になります。
ここまでの動作をまとめると、以下です。
・電流が流れていないとき、インダクタやコンデンサーの両端の電圧の絶対値が最大
・インダクタやコンデンサーの両端の電圧が0Vのとき、電流の絶対値が最大
・電流の絶対値が最大のとき、電圧の極性が反転する
・半分の周期で動作が反転する
よって、以下のグラフが得られます。
LC回路の固有振動数f [___Hz__]は、インダクタの自己インダクタンスをL [___H__]、コンデンサーの静電容量をC [___F__]とすると、以下になります。
LC回路が固有振動しているとき、インダクタとコンデンサーには同じ電圧が加わるため、LC並列回路と考えることができます。
LC並列回路のインピーダンスは、RLC並列回路のインピーダンスを利用して、となります。
R_[∞]]は、空気などを経由して、LC並列回路の両端に生じる無限大の電気抵抗です。
次に、LC回路が固有振動しているとき、LC回路には、以下のように電流が流れます。このとき、インダクタとコンデンサーに流れる電流の大きさは同じです。
LC並列回路として見ると、インダクタとコンデンサーに流れる電流は、それぞれ逆向きなので、打ち消し合い、0Aになります。
よって、LC並列回路のインピーダンスが無限大となるωC=1/ωLの条件で、LC回路は固有振動します。
ωC=1/ωLの両辺にωを掛け、両辺をCで割ると、以下の式が得られます。
ω^[2]]=1/LC
両辺の平方根を求めます。
ω=2π fなので、となります。両辺を2πで割ります。
導出できました。