複素ベクトルの内積とは、実ベクトルの内積を複素数に拡張したものです。
複素ベクトル\(\boldsymbol{a}=(a_1, a_2, \cdots , a_n)\)と\(\boldsymbol{b}=(b_1, b_2, \cdots , b_n)\)の内積は、以下のように定義されます。
\[\boldsymbol{a}\cdot \boldsymbol{b}=\bar{a}_1b_1 + \bar{a}_2 b_2+\cdots +\bar{a}_n b_n\]
ここで、\(\bar{a}_i\)は、\(a_i\)の共役複素数です。
上記のように定義することにより、同じ複素ベクトル同士の内積は、同じ実ベクトル同士の内積と同様に0以上の実数になります。