フーリエ変換による振幅スペクトルの求め方

フーリエ変換の結果を\(G(f)=a_f+ib_f\)とした場合、2次元ベクトルの複素数表現より、\(G(f)=(a_f, b_f)\)と考えれば、振幅スペクトル\(|G(f)|\)は、ベクトルで表現された単純な波の振幅と位相より、以下のように求められます。

\[|G(f)|=\sqrt{a_f^2+b_f^2}\]

有限時間振動している単純な波の振幅スペクトル

例えば、フーリエ変換する波の関数\(g(t)\)を以下の0.5秒分の20Hzの単純な波としたとします。

このとき、振幅スペクトル\(|G(f)|\)は、以下になります。

振幅のピークが±20Hzです。±20Hz以外も成分を持つのは、0.5秒しか振動していない波形のためです。±20Hz以外の周波数成分も使って、0.5秒分の単純な波を表現しています。

ローブの幅

単純な波が振動している時間を\(T\)秒とした場合、メインローブの幅は、\(\displaystyle \frac{2}{T}[\mathrm{Hz}]\)、サイドローブの幅は、\(\displaystyle \frac{1}{T}[\mathrm{Hz}]\)となります。

例えば、0.5秒分の100Hzの単純な波に対するフーリエ変換による振幅スペクトルは、以下になります。

\(T=0.5\)となり、メインローブの幅は4Hz、サイドローブの幅は2Hzになります。

無限時間振動している単純な波の振幅スペクトル

無限時間振動している20Hzの単純な波をフーリエ変換すると、振幅スペクトル\(|G(f)|\)は、以下になります。

±20Hzのみ周波数成分を持ち、その値は無限大です。