電圧比のデシベル(dB)とは、同じ電気抵抗に掛かる二つの電圧の比率をデシベルで表現したものです。
電圧\(V_1\)と\(V_2\)の電圧比のデシベルは、以下になります。
\[20\log_{10}\frac{V_2}{V_1}\]
\(\displaystyle\frac{V_2}{V_1}=2\)のとき、電圧比のデシベルは、約6.02dBになります。
電圧比のデシベルが電力比のデシベルの2倍になっているのは、電力と電圧の関係によるものです。
オームの法則より、電気抵抗が同じ場合、電圧が2倍になると、電力は4倍になります。
よって、2倍の電圧比のデシベルと4倍の電力比のデシベルは、約6.02dBで一致します。
まず、二つの電力\(P_1\)と\(P_2\)は、オームの法則を使って、以下のように表せます。このとき、二つの電力の電気抵抗を\(R\)とします。
\[P_1=\frac{V_1^2}{R}\]
\[P_2=\frac{V_2^2}{R}\]
これらの式を使って、電力比のデシベルを求めると以下になります。
\[10\log_{10}\left ( \frac{V_2}{V_1}\right )^2\]
対数を変形します。
\[20\log_{10}\frac{V_2}{V_1}\]
電圧比の対数となっているため、これを電圧比のデシベルと定義します。
導出できました。