熱振動

熱振動とは、分子など、原子の集合で生じる原子の振動のことです。

例えば、以下は、2個の原子で構成される分子の原子が振動している様子です。あくまでもイメージであり、実際の熱振動の様子とは異なります。

分子を構成する原子同士は、クーロン力で結びついていますが、原子同士が近づき過ぎると斥力(静電気力)の方が強くなり、引き離されます。

一方、引き離され過ぎると、引力(静電気力)の方が強くなり、引きつけ合います。これを繰り返して、分子内の原子は振動します。

熱振動の力学的エネルギー

熱振動している原子は、振動の最大速度に応じた力学的エネルギーを持っています。

振動の中心位置を位置エネルギーの基準位置とすれば、基準位置で位置エネルギーが0、運動エネルギーが最大となります。

そして、運動エネルギーを持つ物体は、他の物体に衝突するなどして、仕事をすることができます。熱振動が仕事をした場合は、熱振動の力学的エネルギーは減少します。

一方、熱振動が仕事をされた場合は、熱振動の力学的エネルギーは増加します。