角周波数が同じで位相差が90度のcos波とsin波の内積

関数を無限次元ベクトルで表現する直感的な方法を使って、cos波とsin波を無限次元ベクトルで表現した場合、角周波数が同じで位相差が90度のcos波とsin波の内積は、0です。

直感的な証明

cos波とsin波がそれぞれfcos(ωt)fsin(ωt)だったとします。1周期分をグラフにすると、以下です。

赤線と青線を掛けると、以下のように黒線のグラフになります。上記のcos波とsin波の無限次元ベクトルの1周期分の内積は、黒線のグラフの定積分となります。

よって、このcos波とsin波の無限次元ベクトルの1周期分の内積は、0になります。

何周期でもこの内積は0なので、このcos波とsin波の無限次元ベクトルの内積は0と言えます。

また、cos波とsin波のそれぞれの振幅に関係なく、角周波数が同じで位相差が90度であれば、この内積は0です。

数式での証明

cos波とsin波がそれぞれfcos(ωt)fsin(ωt)だったとします。

これらの関数の1周期分を無限次元ベクトルで表現すると、無限次元ベクトルで表現された関数の内積より、それらの内積は、以下のように表せます。

\[\int_{0}^{2\pi }\cos(\omega t)\sin(\omega t)dt=0\]

よって、角周波数が同じで位相差が90度のcos波とsin波の内積は、0です。