ベイズの定理とは、条件付き確率を求める以下の式のことです。
\[P(A|B)=\frac{P(B|A)P(A)}{P(B)}\]
・\(P(A|B)\)は、Bが起こったときにAが起こる条件付き確率です。
・\(P(B|A)\)は、Aが起こったときにBが起こる条件付き確率です。
・\(P(A)\)は、Aが起こる確率です。
・\(P(B)\)は、Bが起こる確率です。
まず、病気Aを検査するテストに関して、事前に以下の情報が分かっていたとします。
・病気Aに掛かる確率は、\(P(\text{病気}A)\)である。
・無作為に選んだ人にテストを実施して、陽性となる確率は、\(P(\text{陽性})\)である。
・信頼性の高い方法で病気Aと診断された人にテストを実施して、陽性と判定される確率は、\(P(\text{陽性}|\text{病気}A)\)である。
この場合、無作為に選んだ人にテストを実施して、陽性と判定された場合に、病気Aに掛かっている確率\(P(\text{病気}A|\text{陽性})\)は、ベイズの定理より、以下のように求められます。
\[P(\text{病気}A|\text{陽性})=\frac{P(\text{陽性}|\text{病気}A)P(\text{病気}A)}{P(\text{陽性})}\]
まず、条件付き確率の公式を利用して、事象\(A\)と\(B\)に対して、以下の二つの式を作ります。
\[P(A|B)=\frac{P(A\cap B)}{P(B)}\]
\[P(B|A)=\frac{P(A\cap B)}{P(A)}\]
\(P(A\cap B)\)が共通しているので、以下の式を導出できます。
\[P(A|B)P(B)=P(B|A)P(A)\]
両辺を\(P(B)\)で割ります。
\[P(A|B)=\frac{P(B|A)P(A)}{P(B)}\]
導出できました。