ディラックのデルタ関数

ディラックのデルタ関数とは、任意の滑らかな関数の特定の点を抽出する分布*のことです。

滑らかな関数を\(\phi(x)\)とした場合、\(\phi(0)\)を抽出するディラックのデルタ関数\(\delta\)は、以下のように定義されます。

\[\left<\delta(x), \phi(x) \right>=\phi(0)\]

このとき、\(\delta(x)\)\(x\)は、ディラックのデルタ関数の作用位置を調整する入力変数として機能します。

そして、任意の値を\(a\)とした場合、\(\phi(a)\)を抽出するディラックのデルタ関数\(\delta\)は、以下のように定義されます。

\[\left<\delta(x-a), \phi(x) \right>=\phi(a)\]

ディラックのデルタ関数の試験関数について

分布*の定義上、試験関数は、滑らかな関数に加えて、コンパクトな台である必要があります。

しかし、ディラックのデルタ関数は、コンパクトな台を持たない関数に対しても拡張されており、これにより物理学や工学での広範な応用が可能になっています。