ポアソン分布

ポアソン分布とは、一定期間またはある空間で特定の事象が起こる回数を確率変数とした離散型確率分布のことです。

ただし、特定の事象が起こる確率は一定とします。そして、その特定のそれぞれの事象は独立していると仮定します。

ポアソン分布の確率質量関数は、以下のように定義されます。

\[P(X=k)=\frac{\lambda^k e^{-\lambda }}{k!}\]

ここで、\(k\)は特定の事象の発生回数、\(\lambda \)は一定期間またはある空間で特定の事象が発生する平均回数、\(e\)はネイピア数です。

ポアソン分布の実例

例えば、ある街で交通事故が30日間で平均20件発生する場合、30日間での交通事故の発生件数\(X\)に関するポアソン分布は、以下になります。

同様に、ある街で交通事故が1日で平均2/3件発生する場合、1日での交通事故の発生件数\(X\)に関するポアソン分布は、以下になります。

ポアソン分布の確率質量関数の導出方法

ある瞬間に特定の事象が起こっているか確認することを1試行とした場合において、一定期間における試行回数を\(n\)、一定期間で特定の事象が起こる回数を\(k\)、一定期間で特定の事象が起こる平均回数を\(\lambda\)、特定の事象が起こる確率を\(\displaystyle\frac{\lambda}{n}\)とした二項分布の確率質量関数は、以下になります。

\[P(X=k)=\binom{n}{k}\left ( \frac{\lambda}{n} \right )^{k}\left ( 1-\frac{\lambda}{n} \right )^{n-k}\]

このとき、\(n \to \infty\)で極限を求めると、ポアソン分布の確率質量関数を導出できます。